治って当たり前、高い技術はあって当たり前

ある日のこと。
新規のお客さまが、2名来られました。

一人は臨月の妊婦さん。
10分足らずで、腰の痛みがほぼ無くなりました。
歩くのが、ぜんぜんラクだとおっしゃる。
私の施術は、そっと触れたり、やさしく撫でたり、軽く揺らすだけ。
なぜそんなものでよくなるのか、わからないとおっしゃる。
「催眠術ですか?」と聞かれたので、「そうです」とお答えしました(笑)

二人目も女性です。
昨夜から、夜も眠れないほどの、腰の激痛。
他にも手足のシビレなどもあるそうです。
でも、とりあえずこの腰の痛みを何とかして欲しい、そうおっしゃていました。
では・・・ということで、5分ほど施術しました。
「どうですか?」と聞くと「足のシビレがまだあります」とおっしゃる。
私は「さっき、腰の痛みが無くなればいいとおっしゃっていましたよね?」と申し上げました。
すると「え?いや、いまその痛みはほとんどありません」・・・

すべてがすべて、このように鮮やかに進むわけではありません。
でも、このようなことは、日常よくあることです。
人間の生理や身体の構造を理解し、的確な施術をすれば、ごく当たり前に起こることです。
手法もごく簡単であり、何も難しいことはありません。

ここで申し上げたいのは、これはスタート地点に過ぎないということです。
痛みや症状が改善される、それは利用者にとっては当たり前のことであり、それだけで集客ができると思ったら、大間違いということです。
我々は趣味で整体をやっているのではく、生業としてやっているのです。
これで食べていかねばならないのです。
そのためには、やらねばならないことが山のようにあるのです。

施術所(整体院、カイロ、整骨院、鍼灸院、マッサージ、リラクゼーションサロンなど)の数が少ない地方都市なら、クチコミなどで評判が広がり、それが集客につながるかもしれません。
でも、施術所が乱立している都心部においては、技術だけでは絶対に集客できません。
治って当たり前、なのです。
スゴイ腕をもっていて、当たり前なのです。

また、技術はカタチを真似るだけではダメです。
心と腕が大切です。
少し前に「技術は道具である」と書きましたが、よければそれを読み返してください。
同じ技術であっても、使い手の心や腕前によって、その効能は大きく変わります。
また、技術が通じない相手もあります。
その見きわめも、経営のうえでは非常に大切です。

これから整体師を目指すみなさんは、どの技術を学べばいいか、迷われることでしょう。
私は、安全で、かつ実績のあるものなら、どんな技術でもかまわないと思います。
自分に合うものを選べば良いと思います。
しかし、技術だけ学んでも、それだけで食べていけるわけではない。
それを使いこなし、食べていけるようになるノウハウを学ばねばなりません。

治って当たり前、高い技術はあって当たり前なのです。
これから整体師を目指す方は、そのことをぜひ心していただきたいと思います。

整体師を志す方へ
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