【一歩を踏み出す】

千里の道も一歩から。
たいへん有名なことわざである。

しかし、ことわざの意味を理解していても、実際に千里の道への第一歩を踏み出す者は、ほとんでいない。

大半の者は、惰性に流される。
現状にしがみつき、現状に留まる。

それも、ひとつの人生だ。
悪くはないと思う。

しかし、その集大成が、今の社会である。

無難に過ごす、出る杭にならない。
そんな生き方を選ぶ大人ばかりになった、社会のなれの果てだ。

真実は隠蔽され、嘘ばかりが伝えられる社会。
働けど働けど、搾取されるばかりの社会。
個人が豊かにならず、組織ばかりが豊かになる社会。
優しさ、ぬくもり、思いやり、やすらぎが消えてしまった社会。
これ以上ないほど、いのちが軽んじられる社会。

こんな社会を変えてみたいと思わないか。
そのための、第一歩を踏み出してみたいと思わないか。

第一歩を踏み出すこと。
外へ出てみること。

それによって、まったく違う人生が展開する。
血湧き立ち、胸躍る毎日が待っている。

挑戦には、勇気が必要だ。
深く傷を負うことも少なくないからだ。

安全な場所に身を置き、当事者になることなく、評論家でいるのは、ラクで賢い生き方かもしれない。
しかし、自分が変わらずして、社会が変わるわけがないことを知るべきだ。

私は、アホになることを選ぶ。
逆風が吹こうと、批判されようと、罵られようと、当事者になり、喘ぎ、傷つき、這ってでも夢と希望を追う生き方を選ぶ。
いま死んでもいいという生き方を選ぶ。

無駄死にする必要はないが、死を怖れるあまり、恥ずかしい生き方はしない。
それが、本来の日本人ではなかったのか。

臆病で、小心者の私にできたのだ。
大丈夫、あなたにもきっとできるから、第一歩を踏み出そう。
毎日、ワクワクして生きよう。