セミナージプシーにならないように・・・

世の中全体が、癒しを求めています。
一方で「手に職をつけたい」という、若い女性や主婦のニーズも高いです。
それに呼応するように、各種セミナーや学校が流行っています。

数万円~十数万円という、比較的安価なセミナーに人気があるようです。
履修期間も、数日から数週間、中には一日で修了というものもあり、手軽に受講ができるからでしょう。
ディプロマや修了証も発行してくれるので、「資格を取った」気になります。

しかし、これらの資格は、あくまでも民間認定です。
公的には、何の効力もありません。
非常に意地悪く言えば、単なる「紙切れ」です。

また、整体にせよ、各種セラピーやヒーリングにせよ、資格で仕事はできません。
モノを言うのは、経験であり、実力です。
自営するにせよ、どこかへ勤務するにせよ、実力がなければやっていけないのが、現実だと思います。

また経験を積み、実力を高めても、それで商売ができるわけではありません。
当たり前のことながら、集客をし、結果を出し、お客さまにご納得いただき、リピートをいただいてこそ、初めて商売として成立させることができるのです。
そのためには、さまざまなことを学ばねばなりません。

そこを勘違いし、セミナーを受講し、ディプロマや修了書をもらえれば、一人前の整体師やセラピストになったような気になり、現実の厳しさにぶち当たり、途方に暮れる人が後を絶ちません。
そこであきらめれば、他の道へ進むこともできます。
しかし中には、よりよい技術があるのではないか、より素晴らしいセラピーがあるのではないかと、セミナーを転々とし、散財を重ねる人もいます。
業界では、そういった方を「セミナージプシー」と呼んでいます。

どのようなセミナーであれ、学校であれ、案内書やホームページには、良いこと、きれいなことしか書かれていません。
彼らも商売ですから、ある意味、当たり前です。
なので、きれいな言葉に惑わされないように、注意してください。

経験者の話をよく聴き、現実を見るようにしてください。
ひとつまみの成功談の裏には、血のにじむような努力が、必ずあります。
見えない水面下で、ものすごい苦労をされているはずです。
またその陰では、受講をするだけして、仕事にはできず、道を離れる数百倍の人がいることを、理解してください。

最後にお断りしておきますが、私は、各種セミナーや学校を否定しているのではありません。
いずれも、内容は充実していると思います。
それに、整体師やセラピストは一生が勉強であり、学び続けることはとても大切です。
しかし、何のために学ぶのか、自分の軸をしっかり持っていなければ、せっかくの学びも無駄になる可能性が高いです。
くれぐれも「セミナージプシー」にならぬよう、注意をしていただければと思います。

本日は、ここまでといたします。
最後までお読みいただき、ありがとうございました。

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